『僕は思うのだけれど、人生においてもっとも素晴らしいものは、過ぎ去って、もう二度と戻ってくることのないものだから。』(108頁)
本当は他のところを長々と抜きだしていたんだけど、
やっぱり自分で消してしまった。
この本みたく隣に写真が無いと、すごい味気ないことばに見えちゃうから。
1ページごとに写真があって、まるで雑誌を読んでるような気分にさせる本でした。
あたしの中にある使いみちのない風景は、たとえば、
雨の武蔵野線(京葉線直通東京行き)。
雨が降ってたから、学校をサボることにして、
そのまま武蔵野線の終点まで行ってみた高2の冬のこと
とか、
南国のむわっとする空気のなか歩いてたら、
台風で根元から折れて倒れた電信柱を見たこと
とか、
真夜中の船の甲板から一人ぼっちで遠くの陸の灯りを眺めてたときの、
空か海か陸かどこが境目かわからない程の真っ暗闇
とか。
誰とも共有してないから、あるか無いか証明できないけれど、確かにあった風景。
そんなことを思い出した。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
エッセイ
- 感想投稿日 : 2010年2月27日
- 読了日 : 2010年2月27日
- 本棚登録日 : 2010年2月27日
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