以下引用。
とりわけ、作家であり美術批評家であったユイスマンスの『さかさまに』(一八八四)の投じた影は、あまりにも濃いものがあった。なぜなら、ワイルドのこの長編の思想的極限とも称すべき第十一章の、その冒頭に、「数年のあいだ、ドリアン・グレイはこの本の影響から脱することができなかった。いや、おそらくそれから脱しようとつとめなかったといったほうが正確であろう。」とある、「この本」が、『さかさまに』を指すことは、否みがたいところだからである。(解説、p.388~389)
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
イギリス文学
- 感想投稿日 : 2013年11月11日
- 読了日 : 2011年8月4日
- 本棚登録日 : 2010年10月10日
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