自由死が合法化された近未来、自由死を希望しながらも事故で亡くなった母の“本心“を知りたくて、母のVF(ヴァーチャル・フィギュア)を作った主人公の朔也。
孤独だった朔也。自由死を望む母に同意してあげられなかった。自分を置いて、どうして死を選ぼうとしたのか?母の“本心“が知りたい。でも、誰もが自分自身の“本心“さえも掴むのは難しいのではないかと思います。ましてや、他人の“本心“なんて‥‥。
母の死後、心を通わすことのできる人に出会えた朔也。また一人になることになったとしてもそれは“独り“ではない。
朔也の孤独を救ったのがVFではなくて良かった。
約450ページの作品、分厚く重い。そして、重厚感のある文章、テーマ。ずっしりと心に響く一冊でした。
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- 感想投稿日 : 2021年12月27日
- 読了日 : 2021年12月27日
- 本棚登録日 : 2021年12月27日
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