横道世之介 (文春文庫 よ 19-5)

著者 :
  • 文藝春秋 (2012年11月9日発売)
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本棚登録 : 8072
感想 : 872
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皆さんのレビューを読んでずっと前から『読みたい』に入っていた横道世之介。いつか、いつかと思っているうちに、完結編が出てしまった!遅ればせながら今から皆さんを追いかけまーす。
まず、世代がドンピシャで(はっきりと歳がバレる笑)全てに頷けて、すんなりとあの頃にタイムスリップできました。
今との一番の違いは、なんといってもスマホがないことですよね。待ち人が来なければ何時間でも待たなければならなかったあの日。電話をしたければ『◯◯さん、いらっしゃいますか?』とお母さんに取り継いでもらわなければいけないあの緊張。そして、公衆電話やコピーに並ぶとか、スマホがある今は絶対ないことばかり。
そして、いつも“暇“だと思っている大学生たち。一方で“忙しい“ことが何よりもステイタスだと思っている大学生たち。
何者かになりたいけれど、何をしたらいいのかさっぱり分からなくて、とりあえず誰かの真似をしていたあの4年間の日々。なんて無駄な4年間なんだろう、と思う。でも、その無駄こそが何かに繋がっていったりもするんですよね。そんな4年間のうちの1年間の横道世之介のお話。
大学生って、大人だけど社会人ではない。自由で特別な時間ですよね。あの時を思い出させてくれる一冊です。面白かった!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年7月28日
読了日 : 2023年7月28日
本棚登録日 : 2023年7月28日

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コメント 4件

土瓶さんのコメント
2023/07/28

私も「いつか」読みたいとず~っと思ってます(笑)
読まれたんですね。いいな~。

こっとんさんのコメント
2023/07/29

土瓶さん、おはようございます♪
読みましたよー。
『時間ができたら、ここ掃除しようと思ってる』と言った私に『そういう人には一生、その“いつか“はやってこないよ』と辛辣な言葉を浴びせた友だち‥‥その私に“いつか“がやってきましたー!
でも、ずーっと気になっている“いつか“があります。
ずーっと前に土瓶さんにお薦めしていただいた『儚い羊たちの祝宴』(←土瓶さんの記憶にはもうないかもしれませんが笑)ずーっと読めていなくて、ずーっと気になっています。
絶対“いつか“読みますので土瓶さん、見捨てないでくださいねー(>人<;)

土瓶さんのコメント
2023/07/29

こっとんさん。おはようございま~す♪
そういうこと言う人いますよね。
「そのうち、いつか」は永遠にやってこない。とか。
「行けたら行く」は行かないの意味。とか。
「今度お茶でも」の今度もこない。
「ごめんなさい。そんなふうに考えたことなくて。お友だちでいましょうね」とか。
(´;ω;`)ウッ…

( ゚д゚)ハッ!
「儚い羊たちの祝宴」の話でしたね。
そうそう。どんなふうに薦めたのかは憶えてませんが、あれは良かったです。
ただし……グロい話もあるので、特に最終話。夜に読むのは……。
まあでも、夏ですし、いいかもしれませんね。

積読って、なんとなく買ったはいいが手が出なくて、という理由でそうなる場合が多いんですが、でも、なんとなく積読本たちを見ると安心するってことないですか?
「これだけあれば、しばらく大丈夫」的な。
図書館なんて夜は閉まるの早いし、借りようと思って行くとなぜか数日の休館になっていたり。
本って、手元に何冊かキープしてあると安心できます。

長々とすいません。
暑いのでお気をつけぐださい。
では~(⁠^⁠∇⁠^⁠)⁠ノ⁠

こっとんさんのコメント
2023/07/29

土瓶さん、
ごめんなさい、お友だちでいましょう‥‥
切ないっ(´༎ຶོρ༎ຶོ`)

『儚い羊たちの祝宴』
ぜひとも夏のうちに読みたくなってきましたね〜
私の“いつか“!頑張れ!

手元に本がたくさんあると安心するの分かりますー
手元の本がゼロになってしまうのが怖くてついついたくさん置いておくと、予約本が一気に回ってくるのはあるあるですね(*_*)

ホント、毎日暑いのでこんな時は涼しい部屋で読書三昧しましょうねー

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