へえー、そうだったんだ。「あるかしら書店」って“本についての本”の専門店だったんだ。
「作家の本の育て方」という本に書いてあるのは、好きな本の間に種を挟んで土に埋めて、水をやって、毎日色んな本を読み聞かせて大事に育てると、「読書の秋」に本の実がなるということが書かれている。
「世界のしかけ本」という本の中で紹介されているのは“とびだす絵本”、これはふつうだ。だけど「とけだす本」「食べだす本」「かけだす本」オイオイ。
「本にまつわる仕事の本ってあるかしら」と問われて、店主が出したのは、「読書履歴捜査官」「書店員のスキルアップ選書 本の包み方」……バナナの皮で包むとか、うなぎで包むとか、パイ生地で包むとか…。
「本のつくり方」という本では、本は紙、文字、写真、絵をなどの材料を混ぜて本の元となる“本柱”を作るところから紹介されている。へえー、知らんかったなあ。
「本のその後」という本では、リサイクルセンターに送られた本は、紙、色、文字、ものがたり、作家のキモチに分別され、“ものがたり”は、分解センターでさらに細かい“気持ち”に分解されて、調味料に混ぜられたりして、再び社会の中に溶け込まされるらしい。
なんか、本が生きもののような食べもののようなグニャグニャしたものに思えてきた。
なんとなく分かったのは本も人と同じように傷ついたり、喜んだりするものらしいということ。
「こんな本あるかしら」とこの書店員さんに聞いてみたら、優しく応えてくれるかもしれない
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2022年8月13日
- 読了日 : 2022年8月13日
- 本棚登録日 : 2022年8月13日
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