謹訳 源氏物語 四

著者 :
  • 祥伝社 (2010年10月26日発売)
3.83
  • (6)
  • (10)
  • (7)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 108
感想 : 10

最高権力者になった光源氏。でも自分の息子にはあえて苦労をさせる。で、息子も美形で有能と。┐(´~`;)┌

息子の初恋は大人の事情で邪魔されて可哀想。でもほかに可愛い娘を見つけて目移りするところはまさに光源氏の血筋。

秘密が漏れてピンチの予感はするけれどまさに全盛期。政治もうまくいってるみたいだし。

四季をイメージした素敵なハーレムを作って、幼女から育成した正妻も性格美人の和み係も巫女属性のお姫様も赴任先でできた愛娘も想い出の人の忘れ形見も囲い込み。

好奇心で手を出してちょっと後悔してる面白みのない不美人にだってしっかり責任は果たしてます。

...紫式部は絶対、個人的に恨みのある女性を末摘花のモデルにしてると思う。悲劇のヒロインにはせずに情けをかけて自分の心理的余裕を見せるとか性格悪い。

田舎育ちで無知な玉鬘に襲い掛かって泣かれたのはご愛敬。

それにしても季節やイベント、建物、衣裳のきめ細かい描写が素晴らしい。千年前の貴族文化だからこそ表現できる「美」が日本にあったことを誇りに思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2016年1月8日
読了日 : 2016年1月7日
本棚登録日 : 2015年10月31日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする