ジョン万次郎 海を渡ったサムライ魂 (集英社文庫)

  • 集英社 (2018年5月18日発売)
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感想 : 38
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とにかく強運だった事は間違い無いが、それは結果の一部に過ぎず、その運を引き寄せたのは彼自身の人当たりの良さや好奇心と柔軟さ・臨機応変さがあってこそ、彼は多くの人から信用され協力され、生きる事が出来たのではないかと感じた。
予期せぬ事態に流されつつもしっかりと状況を読み、目まぐるしい時代や環境の変化に戸惑いつつも最善を尽くす、その姿勢はいつの時代のどんな場所にあっても必要。
現代においてはもっと認知されるべき偉人と思うが、捕鯨船上やアメリカ生活が主だった生涯であるが故に、大河ドラマになる事はまず無いだろうとも思う。
鎖国がとうに過去の事になった今でも、人種差別問題は過去の事にはなっていないし、「魔法は終わってしまったが、仕事ははじまったばかりだった」というくだりは映画「ズートピア」を思い起こさせる。
ズートピアと同じく本書も、著者が児童文学作家だけあり大変分かりやすく読みやすい文体なので、子供達も含めて多くの人に勧められる一冊。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2019年12月3日
読了日 : 2019年12月3日
本棚登録日 : 2019年12月3日

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