記号論1 (講談社学術文庫)

  • 講談社 (2013年9月11日発売)
4.38
  • (5)
  • (1)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 167
感想 : 5

著者:A Theory of Semiotics, 1976
著者:Umberto Eco(1932-)
訳者:池上嘉彦

【メモ】
 1996年に刊行された邦訳単行本の文庫化。上下2分冊。

【PR】
『薔薇の名前』の著者が問う「コードの理論」!
 意味作用とコミュニケーションにかかわるあらゆる現象を統合的に捉える基本概念・理論をソシュール、パースを起点に体系化
 記号とは何か。諸研究の成果をふまえて基本概念・理論を体系化。慣習的な認知を前提に意味作用とコミュニケーションを可能にするコードの成立の過程と機能の範囲について分析する。言語、思想、芸術…… 文化の種々層が実は記号現象として捉えうることを示し、意味の生成・伝達にかかわるあらゆる現象を統合的に捉える方法を追究する、壮大な思索の軌跡。


【目次】
序(一九六七‐一九七四 ミラノ) [003-006]
目次 [007-015]
印刷上の決まりについての注 016

序論 文化の論理を求めて 
 0・1 記号理論の輪郭 019
  0・1・1 研究の目標
  0・1・2 研究分野の境界線
  0・1・3 嘘についての理論
 0・2 「記号論」――研究分野なのか体系的学問なのか 026
 0・3 コミュニケーションと意味作用 028
 0・4 政治的境界――分野 030
 0・5 自然的境界――記号論の二つの定義 040
  0・5・1 ソシュール
  0・5・2 パース
 0・6 自然的境界――推論と意味作用 045
  0・6・1 自然的記号
  0・6・2 非意図的な記号
 0・7 自然的境界――その下限 050
  0・7・1 刺激
  0・7・2 信号
  0・7・3 身体的な情報
 0・8 自然的境界――その上限 054
  0・8・1 文化についての二つの仮説
  0・8・2 道具
  0・8・3 商品
  0・8・4 女性
  0・8・5 記号論的現象としての文化
 0・9 認識論的な境界 067
 注 069

第1章 意味作用とコミュニケーション 
 1・1 基礎的なコミュニケーション・モデル 074
 1・2 体系とコード 081
 1・3 構造としてのsコード 086
 1・4 情報、コミュニケーション、意味作用 090
  1・4・1 いくつかの方法論的区別
  1・4・2 発信点における情報
  1・4・3 sコードの情報
  1・4・4 情報の物理的コミュニケーション
  1・4・5 コミュニケーション
 注 100

第2章 コードの理論 
 2・1 記号機能 103
 2・2 表現と内容 106
 2・3 表示と共示 113
 2・4 メッセージとテクスト 117
 2・5 内容と指示物 119
  2・5・1 指示的誤謬
  2・5・2 意義と意味
  2・5・3 外延的誤謬
 2・6 文化的単位としての意味 134
 2・7 解釈項 138
  2・7・1 パースの理論
  2・7・2 さまざまな種類の解釈項
  2・7・3 無限の記号現象
  2・7・4 コードの理論における解釈項
 2・8 意味体系 147
  2・8・1 内容における対立
  2・8・2 副体系、場、軸
  2・8・3 意味場の分節
  2・8・4 矛盾した意味場
  2・8・5 方法論的観点から見た意味体系の本性
 2・9 意味標識と意義素 166
  2・9・1 表示義標識と共示義標識
  2・9・2 固有名詞、および純粋に統辞的な単位の表示義
  2・9・3 コードと結合規則
  2・9・4 成分分析の要件
  2・9・5 成分分析のいくつかの例
  2・9・6 意義素の定義へのアプローチの第一段階
 2・10 KFモデル 189
  2・10・1 'bachelor' と呼ばれるもの
  2・10・2 辞書と百科事典
  2・10・3 解釈項としての標識
  2・10・4 標識としての教示義、場面
  2・10・5 擬似要素としての識別素
 2・11 意味論の改訂モデル 205
  2・11・1 意義素の表記形式
  2・11・2 コンテクストと状況のコード化
  2・11・3 百科事典としての意義素
  2・11・4 非言語的表現の成分分析
  2・11・5 言語的転移詞や他の指標記号の成分分析
 2・12 モデル“Q” 235
  2・12・1 意味の無限反復性
  2・12・2 n次元モデル
 2・13 意味空間の構成 242
 2・14 過剰コード化と過小コード化 249
  2・14・1 コード化されていない解釈決定要因
  2・14・2 仮説的推論(アパゴーゲー)
  2・14・3 過剰コード化
  2・14・4 過小コード化
  2・12・5 論述能力
  2・12・6 文法とテクスト
 2・15 コードと開かれた形式としてのメッセージとの相互作用 268
 注 274

訳者解説 (I)  [289-332]

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 801.言語学
感想投稿日 : 2016年2月6日
本棚登録日 : 2015年9月10日

みんなの感想をみる

ツイートする