「動物化」という言葉を見て、狂暴になることだと思ったのだが、そうではなかった。「動物化」するとは動物のように環境と調和して生きていくことを意味するのだそうだ。オタクが過度な欲望を抱かず動物としての基本的な欲求の充足で満足する様を指摘しているのだが、最早オタクに限らず多くの人に当てはまるような気がする。
欲望の充足に期待を抱かせた「大きな物語」を失った我々が生きる時代とはどういう時代なのか、そのことをオタク文化を通して明らかにしてくれるのが本書なのだろう。
「うる星やつら」、「ビックリマンチョコ」には郷愁を覚えたが、90年代オタク文化は興味も関心もなかった。最早「萌え」も過去のものとなってしまったのだが、現代のオタク文化はどういう状況になっているのだろうか?
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
思想
- 感想投稿日 : 2022年2月6日
- 読了日 : 2022年2月6日
- 本棚登録日 : 2022年1月26日
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