純粋理性批判 7 (光文社古典新訳文庫 Bカ 1-8)

  • 光文社 (2012年1月12日発売)
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感想 : 13
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純粋理性批判をようやく読み終えた^_^

数学は定義から仕事を始めるが、哲学は定義することによって仕事を終える。

第7巻で理念に関する論争について考察される。現代において神の存在や死後の世界については公開討論が行われることはなくなった。しかし超能力などについては論争がしばしば行われる。こういった論争をどう眺めるのかについての視点を与えてくれたのが本書だった。

出生に関する問題として、神の性質を持った人間が、(少子化のような)政治的、社会的な問題と言った極めて世俗的な事柄に影響されたりクズばかりが子供を生むことの不合理さが挙げられる。これについて、理性は明確な回答を指し示すことはできないものの、仮説を提示することはできる。しかしこのような仮説は論敵を論破することには役立つが、真理の証明に関してはそれほど役に立たないことを指摘しておく必要がある。

ともかく、純粋理性批判を読破して、本当の意味で賢くなったのは確かだ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2019年10月13日
読了日 : 2019年10月13日
本棚登録日 : 2019年9月25日

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