彼女が苦労人であることは聞き知っていましたが、それはもっぱら金銭的なものだとばかり思っていました。でも、小中学校時代にクラスメイトから受けた嫌み・中傷の類いや、師と仰ぐ者から受けたセクハラまがいの行為とか、その重ねた苦労たるやこんなにも凄まじいものだったのかと驚くばかり。
そんな彼女を支えていたのは家族への深い愛であり、親友と呼べる友の存在であり、彼女自身のポジティブな思考なのでしょう。
いつもパワフルに歌い、演じているという彼女のイメージからはかけ離れた、傷つきやすい一人の等身大の少女の姿がここにはありました。楽しいことばかりではない、いや、どちらかと言えば彼女にとってトラウマにもなっている過去の出来事、胸の内をよく吐露する気持ちになったものだと驚きました。
彼女は才能に恵まれていると思いますが、それ以上に間違いなく努力家であることが再認識できました。
また、偏食だったり、不器用だったりという水樹奈々の意外な一面も垣間見ることができる一冊で、興味深く読みました。
読書状況:読み終わった
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文庫
- 感想投稿日 : 2014年5月11日
- 読了日 : 2014年1月29日
- 本棚登録日 : 2014年1月25日
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