生命式

著者 :
  • 河出書房新社 (2019年10月16日発売)
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本棚登録 : 3401
感想 : 350
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衝撃的な短編集。
表題作の生命式は、故人を偲んで料理した故人の遺体を食べて手当たり次第に交尾して新たな命を生み出す葬送が一般化した世界観。その異常性に嫌悪感を覚えずにはいられない。でもその一方では著者の発想力や着眼点に感服させられ、美しい文章で綴られる話にどこか崇高さを読み取ってしまった。正常は狂気の一種とは言い得て妙。
その他収録作品もすべて一癖も二癖もある内容で、呼んでいて気持ちの良いものではなかったけれど、う~ん……と考えさせられるものだった。
非常に好みが分かれる作品。万人にお勧めできるものではない。でも読めば新たな世界を垣間見れるかも。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 現代小説
感想投稿日 : 2023年1月26日
読了日 : 2023年1月26日
本棚登録日 : 2023年1月26日

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