経済は世界史から学べ!

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  • ダイヤモンド社 (2013年11月21日発売)
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■経済と世界史

A.江戸幕府が鎖国に踏み切ったのは、キリスト教を警戒したのと同時に、銀の流出を恐れたからです。日本の銀山は、枯渇しつつあった。

B.日本も西ドイツも、世界銀行の融資を受けて戦災から立ち直りました。日本は1953年以降、東海道新幹線、首都高速道路、黒部題ダムなどの建設に総額8億6000万ドルの融資を世界銀行からうけています。日本がその債務を完済したのは1990年です。

C.日本の経済成長は、アメリカが「円」を守ってくれたから、いわば、世界最大の経済大国アメリカが、日本円の信用を担保してくれていたわけです。一方アメリカにとってみれば、日本経済の混乱が、軍国主義復活の芽となることが恐ろしかったのです。

D.個人の経済活動の自由を最高の価値とする新自由主義は、欧米では「右派」とみなされます。一方、大きな政府が財政出動によって経済を活性化するケインズ主義は「左派」です。阿部内閣は経済政策的には左派政権となります。長い視野で考えれば、19世紀の古典的自由主義1930年代、世界恐怖に始まるケインズ主義1980年代、ケインズ主義の限界から新自由主義(レーガノミクス)2010年代、世界金融恐慌に始まる新ケインズ主義(アベノミクス)日本で始まった実験の行方に、世界が注目している。

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感想投稿日 : 2014年2月23日
読了日 : 2014年2月24日
本棚登録日 : 2014年2月24日

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