カシオペアの丘で(下) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2010年4月15日発売)
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本棚登録 : 3630
感想 : 258
5

テーマは「ゆるす」こと「ゆるされる」こと。
友情、家族愛、背負ったもの、そして生と死。
本書は電車の中では読んではいけません。

そして下巻です。
故郷には帰らないと決めていたシュンは奥さんと息子とともに北都に戻ります。
そして、トシ、ミッチョと再会。
しかし、症状が悪化して入院を余儀なくされてしまいます。

そんな中、シュンは過去に向き合い始めます。
祖父との関係、トシとのわだかまり、ミッチョとの関係。
自分の余命、炭鉱事故での命、そして、生まれなかった命。
うーん、重い。
シュンの症状悪化に伴い、シュンのかたる言葉が「ひらがな」になっている表現が切ない。

残された日々の中、
「ゆるす」こと「ゆるされる」こととは?
死を目前に家族に残したいもの、伝いたいこと。
生きるということ。

後半を通勤電車で読んでしまったのが失敗。
嗚咽が堪えきれませんでした。

周りのひと、この人、目を赤くしてなにしてんだろって思っていたんだろうな(笑)

とってもお勧め

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2024年4月27日
読了日 : 2024年4月27日
本棚登録日 : 2024年4月27日

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