四人の印象派の画家、マティス、ドガ、セザンヌ、モネの創作活動に関連した4編の短編集。
原田マハを読むようになってから、美術・芸術の世界が広がりました。
本作も、ここで語られている絵画をググりながら、こういう絵画なのね。これの事かって確認しながら読み進ました。なので、この手の物語は、なかなかページが進みません(笑)
しかし、原田マハさんの書との出会いは、間違いなく、私の人生観、興味、視野を大きく広げてくれました。
これだから、読書って面白いですよね。
■うつくしい墓
マティスにかかわる物語。
ピカソも出てきます。
マグノリアのマダムとマティスの関係が、マティスに気に入られた家政婦マリアを通して、語られます。
マティスの死後のマリアの決意。
■エトワール
ドガにかかわる物語。
あの、踊り子たちは当時はそういう立場の娘たちだったんですね。知らなかった。
同じ時代を生きたメアリー・カサットの視点から語られています。
■タンギー爺さん
セザンヌにかかわる物語というより、タンギー爺さんの果たした役割が読みとれます。
タンギー爺さんの娘の視点から語られています。
タンギー爺さんがゴッホの作品というのは知っていましたが、タンギー爺さんの店では様々な芸術家たちがお世話になっていたんですね。
■ジウェルニーの食卓
モネにかかわる物語。
モネの義理の娘ブランシュの視点から語られます。
貧困のなか、同居していた二つの家族。
モネの創作活動を支えるブランシュ。
それぞれの画家が世にでるところの裏側の世界。
芸術家たちの想い、それを支える人たちの姿を感じました。
- 感想投稿日 : 2024年1月21日
- 読了日 : 2024年1月21日
- 本棚登録日 : 2024年1月21日
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