人間失格 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社 (1990年11月20日発売)
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本棚登録 : 8077
感想 : 948
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節目の100冊目は、名著を読みたいと思い太宰治の「人間失格」にしました。

存在は以前から知っていましたが、昔の作品は言葉や時代背景が今と異なるので、なかなか手が出せませんでした。

太宰治が死ぬ1ヶ月前に完成したこの作品。
完成後に自ら命を絶っており、この作品は遺書とも言われています。

裕福な家庭で育ちながらも、幼い頃から周囲の人たちのために道化を演じる。
そして、成長するにつれ、酒、薬に溺れ、自殺未遂を起こしたり、精神病院に入院したりし、人として徐々に堕ちていく。

タイトルに表されるように、物語は陰鬱な流れで進んでいきます。徐々に人として堕ちていく主人公に、軽蔑の思いを抱きます。
しかし、同時に共感の思いも抱きます。時代、環境等違えば、それは自分だったかもしれないと思ったからです。
人間の弱い部分を飾らずに、晒したこの作品に人は惹きつけられるのかな。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年12月22日
読了日 : 2023年12月22日
本棚登録日 : 2023年12月22日

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