星をつける女 疑惑のウニ (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2021年3月24日発売)
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本棚登録 : 149
感想 : 10
4

シリーズ2作目
今回も3作収録

調査対象は、料理研究家、酒蔵、鮨屋


料理人やシェフではなく、タレント的な売り方をしている人だったら、実際に料理しなくてもそういうものだと割り切れる気がする
でも、それを売りにして虚偽の経歴や実演をするのはどうなんでしょうね?
それにしても、今どきならあの程度の化けの皮はすぐに剥がされる気がするんだけど?

それよりも、紗英さんの調査対象への踏み込み具合にやはり疑問が残る
調査によって対象に影響を与えても良いのか?覆面調査員と明かす是非
ま、このあたりはまた後に語ろうか


日本酒の桶買いに関しては「もやしもん」でも言及されてましたね
大量生産のために品質関係なく集めて各種添加して水増しして出荷というのは確かに良くないけど
桶買いするにもそれなりに理由がある事もありますからねぇ
やり方によっては、安定した品質の日本酒を効率よく作るためには有効な手段なわけだけど
作中のは消費者視点ではアウトですね

日本酒の流通に関してはちょっと思うところがある
前に体験したことですけど、「十四代」の特約店となっているお店
いつ入荷するのかは未定のはずなのに、何故かタイミングよく買いに来る人がいたりね
何でなんでしょうかねー
定価なら他の日本酒と同じくらいの価格帯なのに、実際に買おうとするとその金額では買えないというね
それを蔵元がやっちゃぁダメでしょうねぇ

そして今作のメイン
禁漁期なのに仕入れている鮨種

「星をつけるだけ」というスタンスの割に、今までも対象者に影響を与えてきたけどね
今回は身の危険というラインだから躊躇してるだけに思える

そして依頼者の一人が登場
やはり、調査を依頼するという事は投資的な調査なわけで、問題があって投資先が落ちたとしても、それはそれで意味があるということなのか?
調査結果前に中間報告とかしてたとするなら、空売りのような方法で利益を上げられるわけで
紗英さんに依頼するのは、その辺も込みでってことなんだろうか?

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年2月28日
読了日 : 2023年2月15日
本棚登録日 : 2023年2月28日

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