本書で出てくる「環状島モデル」は、たとえば被害者や支援者等、様々な存在、そしてそれらの関係性を素描しイメージするのにとてもわかりやすく、秀逸だと思った。一元的には語れない「被害」や、「こころの傷」についてどう考え、これからどんなことが必要になったり、困難があらわれるかといったことを考えるための手助けになる。
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「被災者、あるいは支援者はかくあるべき」という風に、想定されてるイメージに押し込められることを拒否する人だって必ずいるだろうし、そうできなくて辛い思いをする人もいる。そういった細かな部分を見ずにただひたすら「復興」へと向かうことは、小さな傷や痛みを無視した、一部分、あるいは「多数派」の傲慢や暴力になると思う。
この本には、そうならないための「復興」への道のりをつくるためのヒントがあったと思う。
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読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ケア
- 感想投稿日 : 2012年3月12日
- 読了日 : 2012年2月24日
- 本棚登録日 : 2012年2月18日
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コメント 1件
猫丸(nyancomaru)さんのコメント
2013/07/04