筆者自身、複数で音楽を創ることに携わっているので、バンドをやったことがないにも関わらず「ああ、これわかる」という「阿吽の呼吸」というものがある。以心伝心、目で語る。やはり音は「全て」を語る。言葉では伝わらないことが伝わる。しかしそれが言語化できず、人はただ「感動した」という安易なキャッチフレーズに陥りがちなのだが。
この作品は、「感動した」という言葉を用いず、かといって「どのように感動したか」という描写のみにならず、その一歩手前で「音を創ることで何を感じたか」を延々と語る物語と言ってもいい。
そこには、恋愛・衝突・和解・誇示などの青春の要素てんこもりだ。
音を創る人間は、必ず「太陽」でなければならない。その太陽の光が融け合った時、その何倍もの強い光を発することができるのである。
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- 感想投稿日 : 2004年11月7日
- 本棚登録日 : 2004年11月7日
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