ユリゴコロ

  • 双葉社 (2011年4月2日発売)
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感想 : 700
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ユリゴコロ
沼田まほかる

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何だか気持ち悪いなぁと思いながらも、ページをめくる手が止まらない。

第一人称が男か女かも分からない、手記か小説かも分からない、ノート4冊に渡って書かれた「ユリゴコロ」というタイトルのついた話の謎。

子供の頃からさりげなく殺人を犯していく様はただのサイコパスなんだけど、自分の体を売って稼いでいる時に出会った男性(その後の夫)の感性に惹かれるように、彼女も変わっていく。

その彼女の息子とされる亮介は、婚約者の千絵が失踪し、と思ってたら実は既婚者だったり、父や祖母は闘病中、自分の店の経営も傾きがちという、実に苦境のど真ん中だった。そんな時にこんな手記を読んでたら、自分の存在すら認めたくなくなるかも知れない。

最後はなんとなく無理やりな感じにまとまってしまったけど、うっすら細谷さんは裏があるなぁとは感じてた。ただの「好き」じゃないよなと。

初めはホラーかな?ミステリーかな?と思って読んでたのに恋愛で終わるというジャンルがよく分からない小説だったけど、こんなのも嫌いじゃない。

2024/02/22 読了(図書館)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2024年2月22日
読了日 : 2024年2月22日
本棚登録日 : 2024年2月22日

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