街道をゆく 12 (朝日文庫 し 1-13)

著者 :
  • 朝日新聞出版 (1983年3月1日発売)
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十津川は、太閤検地で千石とされたがそれだけ獲れるはずもない山間の地であった。それでも「作り取り」と年貢赦免を誇ってきたが、なぜか関が原で西軍につき弓の巧者を出したという。このシリーズは著者の作家デビュー以前の思い出が小出しに挿しはさまれるのが面白い。モンゴルに語学留学を考えていたが学徒出陣で夢破られ学生時代の思い出に友人と野宿の徒歩旅行を試み幕末の天誅組の後をたどろうと十津川村を目指して方向を間違い大塔村の禅寺に。今はダムの底という。もう一刹の真言寺も無住とか。地域の法事を営んだ仏教の衰退は大東亜戦争の隠れた影響か

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 紀行文
感想投稿日 : 2019年2月23日
読了日 : 2014年9月29日
本棚登録日 : 2019年2月23日

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