疑似リンカーンの年代的に明治以前だが、時代的言葉遣いがすごく読みにくい。ロボットは、人間の労働力代替として発想されたが、「話し相手になる」という使途は先駆的。さて、アメリカ人の南北戦争トラウマでスタントン(南北戦争時の副大統領)=俗物の代表、ついでリンカーン自身=弁護士として有能、を作って製造者たちの心の悩みを相談するようになる。リンカーンは適切らしいアドバイスをするが彼の時代になかった児童文学に大ハマリ。朗読をさせないと会議を始められない。憂愁を帯びたキャラが悲劇を予感させる。看護ロボットも企画されるがなんと南北軍兵士の服装をさせる(人を守るのは軍という発想)のがアメリカ的
2014/8/26
「恋愛はアメリカの宗教だ」の発言から突如、語り手が“精神分裂症”を自覚しはじめ、出来損ないのブース(暗殺者)→恋人による破壊、憂鬱症のリンカーンの神託的助言が続き、ライバルが居宅を施錠してなかったのはすでに幻想の一部か?ブリスとセックス『転がる石に草生えぬ』はルイスの解釈が正しいと思うが、それで精神療養所に監禁されることになった。訳がわからなくなる描写がリアルで作者自身の体験かと疑わざるをえない。ブリスの姓“フラウエンツィンマア”は「婦人室」ではないか(そもそもオルガン製造工場が人造人間に転業するとは?)
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
'60年代SF
- 感想投稿日 : 2020年2月23日
- 読了日 : 2018年3月10日
- 本棚登録日 : 2020年2月23日
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