芥川賞作家、川上未映子のエッセイ集。
新人賞受賞から芥川賞を受賞した後までのおよそ二年間にさまざまな媒体で発表されたエッセイが並んでいる。
著者自身はあとがきで不揃いと述べているが、どの話にも一貫した独特の雰囲気が漂っている。
感受性の強さ(特に幼少時の多感さは圧倒的だ。ブンガクを書く人の素地というものはこうあるものなのかと思わされた)と世界を裏側から見つめるような感性にはっとさせられた。
気ままに流れる(実際は計算されているんだろうけど)文体も最初は戸惑うが慣れると楽しい。
甥とお尻の話と名古屋に恩義がある話には笑った。
無性に太宰治が読みたくなる。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
なにか考えたくなる
- 感想投稿日 : 2009年12月24日
- 読了日 : 2009年12月24日
- 本棚登録日 : 2009年12月24日
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