国文科の大学院生の鷹島美希喜の大叔父で独身だった鷹島滋郎が亡くなります。
滋郎は神保町で古本屋を一人で営んでいました。
そこへ大叔母の珊瑚が北海道の帯広から店を手伝いにやってきて、美希喜とともに店を再開させます。
珊瑚は独身で帯広に想い人の東山さんがいます。
美希喜は卒業後の進路を考えています。
そんな二人が、神保町の人々に助けられながら店の運営について考えながら自分たちの人生も廻していこうとする物語です。
第一話『お弁当作り ハッと驚く秘訣集』小林カツ代著と三百年前のお寿司
第二話『極限の民族』本田勝一著と日本のビーフカレー
第三話『十七歳の地図』橋口譲二著と揚げたてのピロシキ
第四話『お伽草子』とあつあつのカレーパン
第五話『馬車が買いたい!』鹿島茂著と池波正太郎が愛した焼きそば
最終話『輝く日の宮』丸谷才一著と文豪たちが愛したビール
目次を見てもわかるように本好きなら読んで楽しい本だと思います。
ついでに食いしん坊ならさらに楽しい本です。
食通の作家の好物や神保町界隈のお店の食べ物がとても美味しそうです。
もちろん本も読んでみたくなります。
最後に美希喜のモノローグを載せます。
この町が全部『古本食堂』ですよね。
町中に古書があふれていて、そう、私はきっとあの時この町に恋したのだ。
初めてここに来た日、滋郎さんに会った日。
勇気を出してこの店の戸を開けた日。
この町、この店、大叔父のあの人に、恋をした。
追記
このレビュー、ワクチンの3回目をした2日後に今、パソコンで打ちましたが、打つのがしんどかったです。
1回目2回目は微熱が出た程度でしたが、3回目はもう若くない(笑)私でも高熱が出て、からだが痛くて、夜眠れなかったです。
3回目がつらかったって言っている方多いです。
これから打たれる、特に一人暮らしのお若い方は、手軽に食べられる食品や解熱剤、冷却シート、スポーツ飲料などは用意しておいた方が絶対いいと思います。
- 感想投稿日 : 2022年4月8日
- 読了日 : 2022年4月8日
- 本棚登録日 : 2022年3月4日
みんなの感想をみる