セリーヌの自伝的小説。
上巻の殆どは戦争に振り回され、立ち向かい狂い行く描写。上下巻通して私は序盤が一番しんどかった。
軽快な文体で世の中への悪罵と呪詛が延々と続いて行く小説なんだけど、主人公と出会う人々はほぼ例外なく「夜の果て」へ辿り着く。主人公は作中では辿り着かない。
夜は果てしない。夜の果てが死であるものもそうでないものも、辿り着いたシーンを読むとすっとする。
セリーヌが描く「夜の果て」に比べると堕落のなんとぬるいことかと。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2013年5月22日
- 読了日 : 2013年5月22日
- 本棚登録日 : 2013年5月22日
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