夜の果てへの旅 下 改版 (中公文庫 い 87-5)

  • 中央公論新社 (2003年12月1日発売)
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本棚登録 : 614
感想 : 30
5

セリーヌの自伝的小説。
上巻の殆どは戦争に振り回され、立ち向かい狂い行く描写。上下巻通して私は序盤が一番しんどかった。
軽快な文体で世の中への悪罵と呪詛が延々と続いて行く小説なんだけど、主人公と出会う人々はほぼ例外なく「夜の果て」へ辿り着く。主人公は作中では辿り着かない。
夜は果てしない。夜の果てが死であるものもそうでないものも、辿り着いたシーンを読むとすっとする。
セリーヌが描く「夜の果て」に比べると堕落のなんとぬるいことかと。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2013年5月22日
読了日 : 2013年5月22日
本棚登録日 : 2013年5月22日

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