虞美人草 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1951年10月29日発売)
3.61
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本棚登録 : 1956
感想 : 137
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序盤は情景が描けず、やや苦しかった。

優柔不断な小野。小野の従順さこそ夫として「欲しいもの」に値すると考えている、高笑いハイカラ美女・藤尾。
そんな藤尾にデレデレ状態の小野だったのだが、五年来、彼の妻になるものと見做されていた女、小夜子がやってくる。
二人を前に、傷を負わずして藤尾を選択しようとした小野。からの、結末がすごい!うーん、なかなか突飛だと思う。。。

小野、藤尾、小夜子の話はなんだかどろどろしていて、あまり好きにはなれなかったが……序盤から謎めいていた藤尾の兄、甲野の終盤の涙になんだかきゅん!
更に、糸子と甲野が共に家を出るシーンも良かったなー。

雨が降っても、濡れるのはあなたではない。

いやあ、かっこいい!
本当はもっと読み込むべき部分があるのだろうが、初読ではストーリーを追うのに必死だった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 2014年
感想投稿日 : 2014年2月11日
読了日 : 2014年2月11日
本棚登録日 : 2014年2月11日

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