すべての見えない光 (ハヤカワepi文庫)

  • 早川書房 (2023年11月21日発売)
4.27
  • (10)
  • (8)
  • (4)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 296
感想 : 10
4

第2次大戦のフランスの盲目の少女マリー=ロールとドイツの機械に強い少年兵ヴェルナーの邂逅の物語です。マリー=ロールの物語とヴェルナーの物語が交互に入れ替わる形で著され、物語の先が徐々に明らかになっていく技法は小説独特で、盲目の少女の感覚と重なるようなイメージを読者に与えているような気がします。マリー=ロールの持つ宝石の行方も気になる読者も多いと思います。物語の終わりは、世代の移り変わりによって、消えゆく者の定めを著しているように思えました。傑作だとは思うのですが、過去に読んだ名作と比べてののめり込み度合の部分で星4つにしました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2024年1月25日
読了日 : 2024年1月25日
本棚登録日 : 2023年12月23日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする