父の生きる

著者 :
  • 光文社 (2014年1月18日発売)
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本棚登録 : 165
感想 : 37
5

著者自身にとっての癒しや区切りのために書かれた本だと思う。お疲れさまでした。

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"悲しいというのはない。悲しくない。後悔もしてない。早すぎたとは思わない。意外でもなかった。悲しいというのではない。ただたんに父の死に顔やからだを見ていると、子どもだった頃の父が思い出されてきて、なつかしいのである。なつかしさのあまりに涙が出る。涙を出し過ぎて、顔は腫れ上がり疲れ果てている。なつかしいから、うれしいのかというと、そうではない。人一人、私にとってはすごく意味のあった人が一人いなくなって、ぽかんと空いている。そこに自然に流れ込むように、ただ、ただ、涙がこぼれていくような感じである。"(p.162)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 2021
感想投稿日 : 2021年2月2日
読了日 : 2021年2月2日
本棚登録日 : 2021年2月2日

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