アフリカで今も行われている、女性へのある儀式の問題を鋭く批判した物語。
宗教習慣というカタチをとった、女性虐待であると。その儀式を施された女性は、女性としてのありとあらゆる幸せが、苦痛に変わる。このようなものが習慣といって許されるわけがない―――。
この物語は、アメリカで生まれた黒人女性が白人社会の中で自らのアイデンティティの確立するため、アフリカに渡ってこの儀式を受けたことから始まる恐怖と苦痛の物語です。
面白いのでオススメするのではなく、知って欲しい、と思います。私は、この本を読むまで、知らなかった。カナリの衝撃でした。
注目すべきはアフリカの女性はこの儀式を施すことを誇りに思っているということ。想像するだけで気分悪くなるのに!ずっと白人に虐げられてきた黒人の女性にとっては、この儀式はアフリカだけの他の種族に唯一対抗できる文化なのだと誇りにしているのです。この問題にはとてつもなく様々な問題が絡み合っています。
知って欲しい。この恐ろしい物語は本当のことなのです。今もアフリカでは少女の笑い声が、悲鳴に変わっているのです。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説(外国)
- 感想投稿日 : 2009年5月2日
- 読了日 : 2009年5月2日
- 本棚登録日 : 2009年5月2日
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