名もなき毒

著者 :
  • 幻冬舎 (2006年8月1日発売)
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本棚登録 : 4257
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青酸カリ、シックハウス、土壌汚染などの人体に直接作用する毒と、人の心に潜む怒りや嫉妬といった悪意による精神的な意味での毒の両方が盛り込まれ、毒だらけです。
毒物混入連続事件が起こります。それとは別に大手企業の広報室でトラブルを起こし解雇したアルバイトが暴走します。二つの事件が同時に主人公に関わってきます。絡まり具合が上手いです。
「誰か」の続編らしいけど、「誰か」は印象が薄くあまり覚えてないですが、こちらは印象強いです。原田いずみの毒は強烈です。出会いたくない人種。ここまで極端なのはなかなかいないと思うけど、似たような軽い毒を持ってる人は身近にもいるなと思います。結婚式の場面は辛かったけど、嘘だとハッキリする場面があったのが救いです。
前作同様、杉村さんはあまり好きになれないな。周りの登場人物のほうが素敵でした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 著者 マ行
感想投稿日 : 2013年11月13日
読了日 : 2013年11月13日
本棚登録日 : 2013年11月13日

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