風林火山 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2005年11月16日発売)
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本棚登録 : 1694
感想 : 193
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「疾如風徐如林侵掠如火不動如山」

初読は確か高校生の頃にたまたま自宅にあった新書版?にて。
今年はCSでずっと内野聖陽の大河ドラマ「風林火山」を観ていたので、原作も読んでみようと思い、再読してみました。
ドラマを観ていた時は、かなり原作とは違っているのではないかという思いがなぜか強かったのですが、改めて原作を読んでみると、割とシーンやセリフも引き継がれていたんだなと。(笑)
武田信玄の軍師・山本勘助を主人公にした戦国時代活劇で、信玄や側室の由布姫に盲従し人生を捧げる勘助がいとおしい。(笑)おそらく時代考証はむちゃくちゃなような気がしますが(笑)、そんなことは瑣末なことと思えるほど繊細な描写と躍動感ある筆致で、一気に読了しました。
時代活劇とはいえ由布姫のアンビバレントな心情はもっと掘り下げないと、主人公の勘助との距離感にも関わることなので、ついていくのに戸惑ってしまう。(笑)終局に向かう盛り上がりは凄い。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説など
感想投稿日 : 2012年4月29日
読了日 : 2012年4月29日
本棚登録日 : 2012年2月18日

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