ブラームスはお好き (新潮文庫)

  • 新潮社 (1961年5月12日発売)
3.62
  • (80)
  • (126)
  • (197)
  • (15)
  • (5)
本棚登録 : 1670
感想 : 136
4

39歳になったポールはかつて優しく金持ちの夫を捨て、ひとりの女性として自立していく道を選んだ。
いまの恋人は歳上で、ちょっとがさつでよく浮気もするロジェだ。
ポールはそんなロジェに諦めもしながら離れられないでいた。
そんなとき、デザイナーの仕事先で15歳若いシモンと出会う。
シモンのポールに対する熱烈な求愛が始まった。
果たしてポールの選択とは…。
ちなみに本書の題は、シモンがポールに初めてデートに誘った言葉です。

サガンです。
かつて新潮文庫ではたくさん彼女の著作が出版されていたと思いますが、いまとなっては『悲しみよ こんにちは』と本書の2冊だけのようですね…。
時代にそぐわなくなったんですかね。?
本書はサガンの4番目の著作とのことでしたが、残っている理由が気になりますね。(笑)
個人的に言えば本書のような女性の心の移り変わりには付いていけませんでした…。
やはりパリの時代の風潮なのかなあ。
表紙はサガンの本とよくコラボ?されていたベルナール・ビュッフェの絵です。
サガンとともにベルナール・ビュッフェの表紙絵も消えていく…。

ところで本書の展開はサガンの願望ではないでしょうか。(笑)
女一人で自立して、夫を捨て、いままた15歳若い美貌の青年に見初められる。そしてあっちの方も…。
まさに1960年代満開ですね!
1960年代のフランスの雰囲気が堪能できる作品です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説など
感想投稿日 : 2021年3月21日
読了日 : 2021年3月21日
本棚登録日 : 2021年3月7日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする