「お君ちゃん、今日のお菓子はなんだい?」
還暦の治兵衛とその娘・お永、そしてさらにその娘のお君の3代で営む小さなお菓子屋さん、南星屋。
ここでは決まった看板商品はなく、主人の治兵衛が季節や天気や仕入れ、あるいはその日の気分などでその日のお菓子を決めて販売します。
お菓子×時代小説だなんて絶対に好きなやつー!と思って手に取りましたが、やっぱりすごく面白かった。
出自に秘密を抱える主人とその家族はみんな、自分の幸せよりも家族の幸せを願う人たちばかり。
だからこそ自分のせいで人が辛い思いをするのは自分のこと以上に辛いんだけど、身分や立場が現代では考えられないほど重んじられる時代だからどうすることもできない…
そんな、わりとやるせない話も多いんですが、いつも中心には甘くて繊細ですごく美味しそうなお菓子があって、ホッとしたような、いとおしいような気持ちにさせてくれます。
あと治兵衛の弟の五郎が良い!めっちゃ豪快かつ頼もしいお方なので、出てくると安心感がすごい。大好き。
続編もあるようなので読みます!お君ちゃんが今度こそ幸せになってくれると嬉しいなぁ。
※読んでる間中もう甘いものが食べたくて食べたくて仕方なくなるので読む時間にはくれぐれも要注意な一冊です
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2022年10月10日
- 読了日 : 2022年10月10日
- 本棚登録日 : 2022年10月8日
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