とある街を舞台に様々な家族が一人の少年の自己中心的な言動によって秘密を暴露され、あるいは疑念を植え付けられ、日常を揺さぶられていく。この悪魔じみた少年の、悪意のさじ加減が絶妙。身近にあるあると思わされるちょっとした不快な言動がやけに執拗で、足の小指をぶつけた痛みのように、ささやかなディティールから強烈に不快感が想起される。面白い人物造形だった。
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- 感想投稿日 : 2023年8月6日
- 読了日 : 2023年8月6日
- 本棚登録日 : 2023年8月6日
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