弘海 -息子が海に還る朝

著者 :
  • 朝日新聞社 (2005年2月18日発売)
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本棚登録 : 635
感想 : 89
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【ネタばれあり】

今会いに行きます。は
昔見たことがあるが
この人の作品を読むのは
はじめて。


題名が非常に気になって
昔読んでみたいなぁと考えていたのを
思い出して借りてみた。

前半は
息子が死んでしまったかのように書かれ
そのわりには伏線が
ちらりちらりと見え隠れしていたが
題名を見たら大体のことは想像がつく。

なんだかむずむずさせられる作品だった。

ここまで面白い設定を書かれると
弘海が行ってしまうまでの過程よりも
その後弘海がどんな人生を歩むのか
それを家族はどう支えていくのかが
そこが見たくなってしまい
書いていないことが逃げのように感じてしまった。

さらに、息子が死んでしまったかのような
悲劇的書き方のわりに
あっさり一年後の夏会いに行く♪
という展開では
息子が海外留学に行ったのと
大差ないではないかと思ってしまう。

自分たちと違う種の人生を歩んでしまう恐怖があるのだろうが
それもいまいち伝わってこない…


子どもをもつことの幸せ温かさというのは
とても伝わってきた。






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読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 家族
感想投稿日 : 2011年9月9日
読了日 : 2010年11月19日
本棚登録日 : 2011年9月9日

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