又吉さんが考える、読書論。本との付き合い方が上手い方だなと思う。
自分の感覚にハマらない部分の発見こそが、読書の面白さ、という内容の言葉にドキッとする。
共感をもって理解を示すことは簡単だし、心地いい。特にエッセイなんかを選ぶ時、私はつい似たような感覚を持つ人のものを手に取ってしまいがちだ。それも決して悪い訳ではないが、共感以外の楽しみ方も徐々に広げていきたい。
又吉さんが様々な分野の研究者の人と対話をする、「又吉直樹のヘウレーカ!」というTV番組がある。どのような分野の人に対しても、誠実に話をきこうとする又吉さんの姿勢が大好きで、あの姿勢、様々な視点を面白がること、たくさんたくさん読書することで得てきたものなのかもしれないな、と感じる。
人が一生のうちに体験できる物事は、そう多くはないが、本の中で擬似体験することは可能で、その積み重ねで、自分の感覚の、その外側に挑んでいける。読書って、シンプルにすごい。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2021年3月19日
- 読了日 : 2021年3月14日
- 本棚登録日 : 2019年1月22日
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