居るのはつらいよ: ケアとセラピーについての覚書 (シリーズ ケアをひらく)

著者 :
  • 医学書院 (2019年2月18日発売)
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感想 : 261
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骨太な内容で好奇心をうずうずさせながら読む。
デイケアについての話だけど、そこに書かれているのは、人と人との関わり合いについての丁寧な考察。
実は、ケアもセラピーも、特別なものではなく、私たちが誰かと関わる時は、必ず、自然にやっていることなのだと知った。
助けたり、助けられたり、依存したり、依存されたり、強くなったり、強くさせたり。だからこそ、資本主義の社会と酷く相性が悪いのも、すごく良くわかる。空気のように存在している、目に見えない、結果がわかりづらい、そういったものの価値は、低く見積もられがちである。介護士や福祉関連職、保育士などの賃金は、ずっと安いままだ。(東畑さんのような心理士も然り)
目に見えないものの力を信じれる社会の方が、きっと豊かなのにな。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2021年9月29日
読了日 : 2021年9月29日
本棚登録日 : 2019年3月8日

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