世界はうつくしいと

著者 :
  • みすず書房 (2009年4月25日発売)
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本棚登録 : 1150
感想 : 61
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《詩人の仕事とは、何だろう?
無残なことばをつつしむ仕事、
沈黙を、ことばでゆびさす仕事だ。
人生は受容であって、戦いではない。
戦うだとか、最前線だとか、
戦争の言葉で語ることはよそう。》
(We must love one another or die)

「聴くという一つの動詞」「雪の季節が近づくと」が特に印象に残っている。

静謐で日常の一瞬一瞬を噛み締めるような詩集。
この詩集を読むと、時間の流れがゆっくりになり、身の回りにある自然、物、芸術、人生そのもの、全てがうつくしいものに思え、愛おしくなる。
広い世界を知っているからこそ書ける詩だと思う。

わかりやすいので、詩は理解するのが難しくて苦手だ、という方にもおすすめ。
ぜひ、静かな場所で、ホットコーヒーを啜りながら、窓を開けて外の風を感じながら読んでもらいたい。


読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年5月19日
読了日 : 2023年5月19日
本棚登録日 : 2019年8月7日

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