チリンのすず (フレーベルのえほん 27)

  • フレーベル館 (1978年1月1日発売)
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本棚登録 : 469
感想 : 55
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 この絵本のことを何で知ったのだろう。新聞記事かな,それともだれかのFBだったかな。この絵本は,チリンという羊の子どもとウォーというオオカミとの物語。
 ウォーは,チリンのお母さん羊を食べてしまったのですが…。
 一方的な悪はいない,というのが作家やなせたかしさんの世界です。あの有名なアンパンマンに出てくるバイキンマンも,どこか憎めません。下手をすると,バイキンマンの方が人気があるかもしれませんよね。ドキンちゃんも同じ。あの悪役がいてこその「アンパンマン」です。
 「チリンのすず」には,自然界の掟(弱肉強食)を否定する意外な内容が出てきます。が,それは新しい弱肉強食の世界でもあります。チリンは,その矛盾に気付くのですが,どうすることもできません。
 あなたが「わたしの敵だ」と思っている人は,あなたを育ててくれた人ではありませんか? その人がいなかったら,今のあなたはありますか? そんなことを自問自答することでしょう。
 合掌!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 子ども向け
感想投稿日 : 2021年11月18日
読了日 : 2021年11月18日
本棚登録日 : 2021年11月18日

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