大局観 自分と闘って負けない心 (角川新書)

著者 :
  • KADOKAWA (2011年2月11日発売)
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当代きっての勝負師が体得した大局観とは何か

・「大局観」とは具体的な手順を考えるのではなく、文字通り大局に立って考えることだ。パッとその局面をみて、今の状況はどうか、どうすべきかを判断する。

・将棋の対局中では、どのように考え次の決断を下すのか。「直感」、「読み」、もう一つが「大局観」である。

・情報と知識の洪水のなかで、「大局観」では「終わりの局面」をイメージする

気になったことばは次の通りです。

・若い頃は危機意識もなく、何も考えずに冒険ができた。

・勝ちに不思議の勝ちはあり、負けに不思議の負けはなし

・リスクをとらないことが最大のリスクだ

・部分的に見るだけでなく、全体的な認識を小まめにすることが、リスクを取るときには必要不可欠なようだ。

・相手を真正面から見ることは、現実を見据えることであり、逃げることなく挑戦することを意味する

・集中力を高める三つのトレーニング法
 ①何も考えない時間をもつ
 ②一つのことをじっくり考えることに慣れる
 ③時間と手間のかかることに取り組む

・とにかく毎日、練習を続けることが肝心だ。

・勝負の世界では、自分で決断をして局面を打開し、全責任を負わなければならない

・教える時に肝心なことは、教わる側は何をわかっていないかを、教える側が素早く察知することだ

・一方的に入ってきた知識は一方的に出ていきやすい 自分で体得したものは出ていきにくい

・法則性のないものは記憶しにくい

・真面目にコツコツと積み重ね、真面目に不必要な物を捨てるという作業を繰り返してゆく先には、深遠な真理があるのではないかと考えている。

・小泉純一郎談「人生には、上り坂もあれば下り坂もある。そしてもう一つ、”まさか”という坂がある」

・今再び、”野性のカン”が必要な時期に来ている

これが結論???

・対局に臨んだら、その時その時の局面で、自分ができることを精いっぱいやるだけだ。

目次は以下の通りです

はじめに
第一章 大局観
 1 検証と反省
 2 感情のコントロールはどこまで必要か
 3 リスクを取らないことは最大のリスクである
 4 ミスについて
 5 挑戦する勇気
第二章 練習と集中力
 1 集中力とはなにか
 2 逆境を楽しむこと
 3 毎日の練習がもたらす効果
 4 教える事について
 5 繰り返しの大切さ
第三章 負けること
 1 負け方について
 2 記憶とは何か
 3 検索について
 4 知識とは
 5 直感について
 6 確率について
 7 今にわかる
第四章 運・不運の捉え方
 1 運について
 2 ゲンを担ぐか
 3 スターの資質
 4 所有について
第五章 理論・セオリー・感情
 1 勝利の前進
 2 将棋とチェスの比較
 3 コンピュータと将棋
 4 逆転について
 5 ブラックスワン
 6 格言から学ぶこと
 7 世代について

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感想投稿日 : 2022年5月9日
本棚登録日 : 2022年5月3日

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