わかりやすく〈伝える〉技術 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社 (2009年7月17日発売)
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帯には15万部の大ロングセラーとある

短い時間で、的確にものごとを伝えるためのノウハウ

気になった言葉は以下です。

・わかりやすい説明とは、相手に「地図」を渡すようなものだと考えている。
・それぞれの項目の冒頭に、短い文章で中身の紹介があります。これが、「リード」です。前文という意味です。

・放送や新聞では、「記事は逆三角形に書け」と言われます。
 1 こうゆうことがありました リード
 2 詳しくは、こういうことでした 本記
 3 それはこういう理由でした 理由・原因
 4 警察などが調べています 見通し
 5 ちなみにこんなこともありました エピソード
放送で原稿を削らなければならないときは、文章の最後から切っていきます。逆に言えば、削られても大勢に影響のないような内容は、文章の最後に回せ。です。

・話をしたいという事柄を箇条書きにしてみましょう。箇条書きにすることによって、自分が言いたいことが整理されます。その言いたいことがリードになるのです。
・何か報告しなければいけないとき、事前にまわりの人に「こんなことがあってね」としゃべってみることによって、話すべき内容が整理されることがあります。しゃべった相手の反応を見て、「そうか、こういうしゃべりでよかったんだ」などと判断することもできます。これが、「しゃべることによる対象化(見えるか)」です。
・さらにもう一つ大事なキーワードがあります。「階層化」です。階層化とは、話したい要素ごとにそれぞれ複数の柱を立て、枝分かれさせていく作業です。

・どんなレベルの人に向けて説明するのか。対象の読者をきちんと設定しないと、解説は意味をなさない。誰にむかって話をするのか、解説をするのか。まずは相手のことを考えることから始めなければなりません。

・パワーポイントに文章をたくさん書き込むことはやめ、大事な要素、まさに文字通りのポイントだけを記し、後はあなたの声でそのポイントを補足するコメントを述べればいい

・キャスター時代に学んだことは2つ。①自分が最初の視聴者になって考える。②なんでも図解してみる。です。

・テレビで読み上げるのはたった1回。1回で理解できなkれば意味がありません。

・伝えたいことがいっぱいあるときは、「荷物を小分けにして、一つずつ運んでいこう」

・論理的に筋が通っている文章はわかりやすい。文を短く分けても、破綻をきたさない
 一方、論理的な流れになっていない文章ですと、文を短く切っただけでは、使い物にならない。

・間違っていたら率直にその場で謝る。

・「無知の知」とは「自分が知らないということを知る」という意味です。

・「自分が理解できない原稿を読ませるんですか。あなたが理解できるように原稿を書き直してからもってきてください」自分がそのことを本当によく知っていないと、わかりやすく説明できない。
ざっくりと説明するなんて、とても恐くてできませんでした。本当によく理解している人は、大胆に省略できるからです。何を話すかではなく、何を割愛するか、ということも大事なこと。全体像が頭に入っていないと、落とすべき要素も、選択ができない

・わかりやすい説明をする上では、「絶対に必要な情報」と「あってもなくてもいい情報」を峻別し、「絶対に必要な情報」だけを伝えること

・パワポによるプレゼンに大事なのは、ひと目でわかること

・メモの長さは、30分までなら、A4で1枚。パワポであれば、1枚40秒を目安に。

・ポイントは、3つに絞る。3の魔術

・一度、リハしないと、実際に予定通りにいくかはわからない。

・しゃべり上手な人 ①ズバリひと言で本質を突いたことをいえて、それを補足することが上手な人 ②奇抜でないが、ありきたりでもない。違う観点から「へぇ」という新しい観点から提示してくれる人。

・ここにきたからこその話が聞ける というお得な気持ちを持ってもらえるようにプレゼンをする。

・つなぎのことば
  ところで 不用意に使うと、前の話はなんだったの?となる
  話はかわるけど 話の腰を折られることになる
  こうした中で 前と後ろの文章を論理的につなげないときの苦しいごまかし
  いずれにしましても 話を強引に終わらせる
  言い換えれば ①自分はこういっていってるが、こういう見方もできるということ ②同じことを別の言葉を重ねることで強調する

・話は簡潔に、突っ込みを入れられるような表現はさける  「〇〇します」は◎。「〇〇したいと思います」は× しかも長い

・子どもへの説明 私たち大人の常識が子どもには通用しない ⇒ 暗黙知のギャップ という

・目で見てわかることということ、耳で聞いてわかることはまったく別の話。

・長い修飾子を付けないこと。わかりにくくなる

・専門用語をどこまでかみくだくか
  ①専門知識をもつ人 そのままでかまわない
  ②一般の人     一つ一つ言い換えて説明
  ③子供       さらにかみくだきます

・聞き取りにくい話し方をすることを「滑舌がわるい」という。

・情報を集める ①愚直に集める ②読んで使えそうなものはスクラップ ③新書は入門書

・頭の中にあった別々の用語の関係がつながった瞬間、「あっ、わかった」①自分が理解する ②他人に説明ができるほど理解する。

・わかりやすい説明をするには、インプットだけではだめ、実際に自分で説明してみれば何が足りないかがわかる。

・結論

 たどたどしくてもいいので、人の心をつかむ話し手になってください。
 あなたらしい、個性的な話し方を生み出してください
 自分はどうして話が下手なのだろうという自問自答をくり返すこと、謙虚な気持ちを忘れないこと

目次

はじめに

第1章 まず「話の地図」を相手に示そう
第2章 相手のことを考えるということ
第3章 わかりやすい図解とは何か
第4章 図解してから原稿を書き直す
第5章 実践編 三分間プレゼンの基本
第6章 空気を読むこと、予想を裏切ること
第7章 すぐ応用できるわかりやすく<伝える>ためのコツ
第8章 「日本語力」を磨く
第9章 「声の出し方」「話し方」は独学でも
第10章 日頃からできる「わかりやすさ」のトレーニング

おわりに

読書状況:いま読んでる 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年12月14日
本棚登録日 : 2022年12月10日

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