渋沢の資本主義観がどこでどのように形成されたのか。著者は渡仏した際に渋沢が影響を受けたとされているフランス人銀行家フリュリ=エラールに注目、そこにナポレオン3世治下で急速な近代化の教化思想の役割を担ったサン=シモン主義の影響を見て取る。第2章は、当時のサン=シモン主義についての叙述が中心となっており、本書の白眉をなす。「官」と「民」、「公」と「私」についての叙述も大いに参考になった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
思想史
- 感想投稿日 : 2011年4月21日
- 読了日 : 2011年4月21日
- 本棚登録日 : 2011年2月26日
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