オウム信者らを撮ったドキュメンタリー「A」などでも有名な森達也さんが、戦後民主主義の大きなターニングポイントとされる、国鉄総裁死亡事件、通称「下山事件」について50年たったいま、独自取材をしたもの。
高校の日本史の先生がマニアで、この事件を取り上げて細かく講義したことがあったため、個人的にも大いに興味があり、すぐに読み終えてしまった。
取材記のような形をとっているため、筆者のリアルタイムな高揚とか事実の重みが感じられる。ただの謀略史観には留まるまい、という筆者の意気込みや、こういった腰をすえてやる取材がやりにくい、今のジャーナリズムに対する問題提起が鮮やかだ。
事件を知らない人にも十分面白いはず。
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- 感想投稿日 : 2012年10月14日
- 本棚登録日 : 2012年10月14日
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