ルパンの消息: 長編推理小説 (光文社文庫 よ 14-2)

著者 :
  • 光文社 (2009年4月9日発売)
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本棚登録 : 4780
感想 : 489
4

横山秀夫の処女作。
大幅な加筆修正の末、傑作に仕上がっている。
取調室の緊迫した描写は、横山の味が存分に出されていて、それだけでも一読の価値あり。
トリックという面では詰めの甘いところもあるが、その詰めの甘さも含めて「過ぎ去った青春の苦味」と評価したい。
時効という現代日本ではさほど意味を為さなくなった概念と、三億円事件という昭和最大にセンセーショナルな出来事を、うまくホワイダニットの枠に落とし込んでいる。

①魅力的な謎……4/6
②精緻なサスペンス……5/6
③鮮明な結末……5/6
④印象的な文章表現……5/6
⑤先鋭的なテーマ性……4/6
計23/30
星4

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリー
感想投稿日 : 2020年6月14日
読了日 : 2020年4月15日
本棚登録日 : 2020年6月13日

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