エルトゥールル号海難事件が機縁でトルコに考古学の留学をする村田くんは英国人のディクソン夫人の屋敷に下宿します。そこには、オットー(独逸人)、ディミトリス(希臘人)や使用人のムハンマドがいて会話が国際色豊かです。また、19世紀末のスタンブールの雰囲気も活写されます。村田くんがこうした環境で生活する日常が青春小説らしく明るさがあります。ときおり挟むファンタジーは梨木テイストです。時代がきな臭くなって、迎えるラストが切ない。村田くんの帰国先が「家守綺譚」の梨木ワールドに繋がっているなんて!
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- 感想投稿日 : 2020年12月25日
- 読了日 : 2020年12月25日
- 本棚登録日 : 2020年12月25日
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