近松心中 加工訳 さらさら読む古典1 (あおぎり文庫―さらさら読む古典) (あおぎり文庫 さらさら読む古典 1)
- 梧桐書院 (2009年12月17日発売)
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近松の世話物「曽根崎心中」「心中天の網島」「冥途の飛脚」で男女の悲恋を書き分けています。悪人にハメられて心中するしかない「曽根崎心中」や死ぬことも出来ず衝動的に駆け落ちする「冥途の飛脚」は現代人にも共感できますが、「心中天の網島」は心中に至る必然性が共感しづらい。紙屋の治兵衛の妻おさんと遊女小春との間で、“女の義理”という美学が出てくるからです。近松の世話物は後期ほど人間の深奥に迫っていきますね。
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- 感想投稿日 : 2019年8月6日
- 読了日 : 2019年8月6日
- 本棚登録日 : 2019年8月6日
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