自分を自分たらしめているものが何なのか、何をもって「生きている」とするのか、様々に考えさせられた。性格は元々持って生まれた要素が強く、幾らか環境の影響を受けるとしても本当の根本は変わらないと思う。(移植以前、純一が周囲への憎しみや劣等感に支配されず、自らの持つ優しさで保っていたように。) しかし、その強固であるはずの部分が、本人が自覚出来るほど明確に、そして着実に別人格に飲み込まれていくさまは非常に恐ろしく、リアリティのあるものだった。
自己崩壊していく純一の影に隠れそうになるが、その他の登場人物もなかなかに狂っていて読んでいて飽きない。重さもあり、疲弊はするけれど、、笑
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2021年8月31日
- 読了日 : 2021年8月31日
- 本棚登録日 : 2021年2月27日
みんなの感想をみる