変身 (白水Uブックス 152 カフカ・コレクション)

  • 白水社 (2006年3月1日発売)
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本棚登録 : 475
感想 : 46
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ある朝、主人公グレーゴルが目を覚ますと、虫に変わっていました。『変身』のこの部分だけ知っている人も多いのではないでしょうか。私もそんな一人でした。

読んでみて驚いたのは、グレーゴル自身が虫に変わっていたことに対して、全く驚いていないことでした。仕事のことばかり考えているセールスマンが虫に変わってしまうということについて、現代でも考えさせられるところがあると思います。

また、家族の反応も、グレーゴルが虫になったことに驚くというより、虫を気持ち悪がっているように感じました。そして、だんだんグレーゴルが疎ましくなり、彼が死んだときには生き生きとしていきます。

虫に変身してしまうというのは突拍子もない出来事ですが、現代に生きる人間に対しても皮肉を感じるような作品で、色々考えながら読むことができました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 海外文学
感想投稿日 : 2022年10月21日
読了日 : 2022年10月21日
本棚登録日 : 2022年10月16日

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