ある朝、主人公グレーゴルが目を覚ますと、虫に変わっていました。『変身』のこの部分だけ知っている人も多いのではないでしょうか。私もそんな一人でした。
読んでみて驚いたのは、グレーゴル自身が虫に変わっていたことに対して、全く驚いていないことでした。仕事のことばかり考えているセールスマンが虫に変わってしまうということについて、現代でも考えさせられるところがあると思います。
また、家族の反応も、グレーゴルが虫になったことに驚くというより、虫を気持ち悪がっているように感じました。そして、だんだんグレーゴルが疎ましくなり、彼が死んだときには生き生きとしていきます。
虫に変身してしまうというのは突拍子もない出来事ですが、現代に生きる人間に対しても皮肉を感じるような作品で、色々考えながら読むことができました。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
海外文学
- 感想投稿日 : 2022年10月21日
- 読了日 : 2022年10月21日
- 本棚登録日 : 2022年10月16日
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