高瀬庄左衛門御留書

著者 :
  • 講談社 (2021年1月20日発売)
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本棚登録 : 926
感想 : 130
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桜に梅、鳥、川といった、
身近な自然の描写がとても美しく、
庄左衛門の周りで起こる出来事、人間模様、
進んでいく物語が、その描写に包まれているようで、儚くも力強くて、派手さや強いインパクトはなくても、引き込まれていく作品だった。

***ネタばれ***
志穂の庄左衛門を慕う想いが、なんとも言えず、そっとこのままにしてあげたい気持ちにもなり、そしてそれとまた違う弦之助が庄左衛門を慕う想いと合わせて、庄左衛門の人となりが伺え、この3人の行く末に想いを馳せられました。
物語の最後、庄左衛門の旧友である堅吾が彼を訪れ、語り合っている場面の、「また3人で会いたいものだ」という堅吾の言葉が、それは永遠に叶わないのと、何も知らない堅吾とそして、慎造に対する庄座衛門の気持ちを考えると、とても切なくて、何か心の奥にぐっとくるものがあり、物凄く印象に残りました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年3月15日
読了日 : 2022年3月14日
本棚登録日 : 2022年3月12日

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