倫敦から来た男--【シムノン本格小説選】

  • 河出書房新社 (2009年10月30日発売)
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本棚登録 : 53
感想 : 12
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ふとした転機で判断を誤り、人生を狂わされる平凡な人物、というお得意の運命系に連なる一冊。

破滅への道筋が教科書のように淡々と、確実に刻まれてゆくのがとても切ない。
そしてこのようなことは、身近な日常にいつもゴロゴロしているな、と思う。

あのときあの道を左へ曲がっていたら。
あの落し物を拾わなければ。
ほんの少し眠気が勝っていれば。

小さな小さな選択の積み重ねはだいたいにおいて、どの時点からでもやっぱり取り返しがつかないのです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリ:海外
感想投稿日 : 2015年10月7日
読了日 : 2015年10月7日
本棚登録日 : 2015年10月7日

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